(v) ケーブルの接地
ケーブルの遮へいの接地は、原則として次の方法による。
1] 敏感電路で特に低レベル信号を伝送する電路の遮へいは、一端のみを接地し、この遮へいを信号の経路として使ってはならない。また、この遮へいが途中で船体と接地しないように絶縁被覆を施した遮へい付きケーブルを用いることが望ましい。
2] 敏感電路での遮へいの接地点は、検出端が接地されている場合は検出端で接地し、検出端が接地されていない場合は機器側で接地すること。
3] 敏感電路では、電路の長さが妨害信号の1/8波長以上となる場合は、一端接地ではなく両端で機器の外箱に接地したほうがよい。
この場合は、遮へいを機器の中に引込まないようにすること。
4] 遮へいは一つの心線と同様に考え、電線の布設全長にわたって連続させること。ケーブルが接続箱等により中継される場合は、遮へいのための端子を設け、遮へいの相互接続を行うこと。
5] 妨害電路の遮へいやがい装の接地は、電路の両端で行うこと。
なお、そのがい装は、なるべく多くの箇所で自然接地することが望ましい。
6] 機器の据付けボルト又は箱体で自然接地するような場合は、すべての接触面に電気的な導通がなければならない。塗装の除去、さびや汚れの除去にも注意を払い、必要によっては導電性防食塗料を塗布するなどして、長期間にわたって接地効果を保つように配慮しなければならない。
(vi) その他の注意事項
単心ケーブルを使用しなければならない場合は、その往復線はできるかぎり接近して布設し、ケーブルによってループが形成されないように注意しなければならない。