この報告書が示しているように、バイオ燃料の導入に関する経済的な効果がこの方法で分析される時、最終的な収支に影響を与える2つの大きな要因があります:まず第1はバイオ燃料を生産する将来のコストの評価であり、第2は温室効果-CO2の評価です。これら2つの要因は真に不確実なものです。前章で示したように、エタノールを生産するコストは現在、1リッター当たり3.50-4.50クローナですが、これは開発作業が成功すれば、半分にすることができるでしょう。温室効果の評価に関しては、これは主に政治問題であり、それの価格付けをすることは、科学的不確実性と国際的な合意に基づかざるを得ません。将来においてこれら2つの要因にどのような価値が与えられるか、現時点では我々はただ推測できるのみです。

表10.3.さまざまな燃料で走行する乗用車、バスおよびトラックに関する地方および地域の環境コストの評価(Johansson O,1997)。
制御の手段
理論的には、効率的な経済において、消費される最終単位に関する総経済コストは、この単位の消費から得られる利益と同等であるべきです。すなわち、国レベルでの限界コストは限界利益に等しくあるべきです。経済的に最善の解決へとマーケットを向かわせるひとつの方法は、上昇する環境への影響の価格を修正することです。これは外部の限界コストに等しい環境税を導入することにより実行できます。さまざまなタイプの物理的制御は同様のコストの効率化にはつながりません。
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