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□2020年に1kgのCO2に付き約1.15クローナのCO2税というコミュニケーション委員会1の税の仮定、これは1リッターのガソリンに対するCO2税2.70クローナおよびディーゼル燃料1リッターに対するCO2税3.11クローナに相当しますが、この仮定に基づくCO2の評価。

 

1 コミュニケーション委員会は、未来の運輸部門は持続可能であるためにどのようにデザインされるべきかを調査するために設立された議会の委員会です。(運輸政策における新しい方向、SOU 1997:35)。

 

削減されたCO2の1kg当たりのコストの計算において、どのくらいの量のCO2の排出が、置き換えられたガソリンあるいはディーゼル1リッター当たり減少したかについて計量を試みることは当然重要なことです。そのような計量はまた、ライフ・サイクル評価に基づかなければなりません。第2章で述べられたように、バイオ燃料からのCO2のネットの排出は化石燃料からのネット排出の約10-15%に相当すると想定できます。

CO2排出による温室効果は地球環境の問題です。スウェーデンに関しては、排出ガスがスウェーデンから来たものか、あるいは他の国から来たものかは重要ではありません。スウェーデンにおける二酸化炭素の排出の削減によるスウェーデンの環境面の利益は非常に小さなものでしょう。他方、スウェーデンにおける削減から、他の国にいくらかの環境面の利益がもたらされるでしょう。これらの経済上の計算において、政治的評価は環境の利益の測定として使用されるでしょう。政治的評価はより低いCO2の排出がもたらす直接的な国内環境の利益よりも、おそらく(少なくとも短期的には)かなり高い評価です。その代わり、この評価はスウェーデンが国際的な委託に応じることを可能にするための「陰の価格」とみなすことができ、そしておそらくまた主導権をとることで国際的な開発を早めることを可能にするひとつの価値とみなすことができます。

 

地方および地域の環境への影響の評価

 

第9章で述べたように、バイオ燃料は地方および地域の両方のレベルで、健康と環境の改善を実現することを可能にします。潜在的な環境の利益がJohansson O(1997)により評価されました。彼の研究はこの報告書ですでに議論された、KFBのバイオ燃料プログラムの中で得られた推定結果と、実施された調査に基づいています。環境の評価は環境のコストに関する過去の調査に基づいています。使用された環境の価値は表10.2に示されています。この表が示しているように、農村地域と都市における健康への影響の違いは、非常に大きいものとみなされ、ひとつの都市の中でも、密集と交通渋滞など高いレベルのCO2排出を生み出す要因がある中心部とそれ以外とで数値に大きな違いがあります。

 

 

 

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