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エタノールは燃料マーケットにおいて長い間「ガソホール(gasohol)」(E10)の形で利用できました。エタノールの生産はトウモロコシに基づいており、トウモロコシが生育するいくつかの州では、ガソホールが消費されるすべてのガソリンの40%近くを占めています。現時点では米国におけるエタノール生産は年間約40億リッターで、これは全燃料消費量の約1%に相当します。典型的なエタノール生産者はその生産の基礎をトウモロコシに置く中西部の小規模工場ですが、カリフォルニアにもまた、たとえばその生産の基礎を醸造所や食品産業からの有機廃棄物に置く、多くのエタノール・プラントがあります。

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figure8.2.Changes in ethanol sales in the USA and some important mile posts in the development process (IUS gallon=3.785 litre) Bucksch S.,Masson T.1996).

図8.2.米国におけるエタノール販売の変化とその開発過程におけるいくつかの重要な事績(IUSガロン=3.785リッター) (Bucksch S、Mansson T、1996)

 

州当局が運輸部門に法律的な要求を課す主な理由は、彼らが連邦の大気浄化法を満たすことを期待されているためです。さまざまな地域がさまざまな規模の大気汚染に曝されているため、法律的な要求は州毎に明らかに異なっています。大気の質に関する要求を達成しない地域(非達成地域には、多くの異なった措置が導入されるべきです。それらの州のいくつかは自動車のオーナーに代替燃料自動車(天然ガス、メタノール、エタノールあるいは電気)の購入を要求し、あるいは勧奨します。その他の州は精製所が改良ガソリンを供給することの方を好みます(少なくとも重量で2%の酸素と最大1%のベンゼン)。

ほとんどの州の政策は燃料に関しては中立です。すなわち、州が大気浄化法を満たすことができる計画を持っているということが実証できる限り、どの燃料が使用されるかはどうでもよいことです。

 

 

 

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