日本財団 図書館


073-1.gif

Figure 7.1.Comparison between ethanol and diesel consumption of trucks in Svenol project (Ekelund M, 1997)

図7.1.Svenolプロジェクトにおけるトラックのエタノールとディーゼルの消費量の間の比較(Ekelund M,1997)

 

Skaraborgプロジェクトは15台のバスを含んでいましたが、そのうちの10台は転換された古いバスであり、5台は第3世代のエタノール・エンジンを搭載した新規に購入したScania社のバスでした。改造された自動車による経験は非常に良好なものでした。

エンジンは交換され、既存の燃料システム(タンクとパイプ)はエタノールで浄化されました。改造されたバスが再度使用されることになった後、それらは約2000km走行し、その後沈殿物や故障を防止するために燃料システムのフィルターが交換されました。

このプロジェクトの開始時のバスを改造するコストはバス1台につき約10万クローナですが、これは新しいエタノール・バスの追加コストと同じ規模の額です。しかしながら、これらのコストは現在ではもっと低いものになっているでしょう。

1993年と1996年の間に、これらのバスは合計で約255万kmをカバーし、この間、燃料消費量や運行および管理コスト、その他に関する情報が定期的に収集されました。多くの検査とテストがこれらのバスについて実施されました。より詳細な排出ガステストがJordbroの自動車テスト・センター(MTC)で、プロジェクトの15台のバスの内の4台について実施されました。これらのテストの結果は表7.4に示されています。

要約すれば、プロジェクトの最終報告書において(Berg R、1997)、バス・エンジンのための燃料としてのエタノールの使用に含まれた技術は大規模に機能したと述べられています。エタノール・バスはディーゼル・エンジン・バスとほぼ同様のサービスに利用できます。

排出ガステストでは環境面の目標が達成されたこと、すなわちエタノール・バスからの窒素酸化物、二酸化炭素および固体粒子状物質の排出は、ディーゼル・バスからの排出ガスより低いものであることが示されています。しかしながら、それらをサービスに導入する直接的なコストは、もし従来のディーゼル技術が利用されたとしたら、より高いものとなります。しかしながら、このプロジェクトの収益性が評価される時に考慮されなければならない、改善された都市環境の形態でのさらなる利益があります。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION