
Figure 6.1.Efficiency as a function of compression ratio for an otto engine and a diesel engine with direct and indirect injection respectively (Olsson L-O, 1996)
図6.1.直接および間接噴射それぞれによるオットー・エンジンとディーゼル・エンジンのための圧縮比の機能としての効率性(Olsson L-O、1996)
図6.1からはまた直接噴射のディーゼル・エンジンが比較的高い効率性を持っているということがみてとれます。(渦流燃焼室および予燃焼室を持つ)間接噴射のディーゼル・エンジンは、アルコールで走行するオットー・エンジンと比較しうるレベルの効率性を持っています。この図はまた、ガソリンからアルコールヘのオットー・エンジンの転換の方が、ディーゼル・エンジンをディーゼル燃料の代わりにアルコールで走行するようにディーゼル・エンジンを転換するよりもより大きな効率性の改善が得られるということを示しています。このため、ひとつの結論は、エタノールをディーゼル燃料と混合することからは効率性における特段の改善は期待できないということです。
排出ガス面での改善の可能性に関しては、オットー・エンジンの場合において、エンジンがガソリンで走行するか、エタノールで走行するかに関係なく、現在2つの解決すべき基本的な問題点があります:
□燃料-空気の混合
□エンジンが始動する時、触媒は直接には点火しません。
燃料-空気の混合に関する問題は、寒冷時始動との関連で最も重大です。エンジンが理論的に必要とする量よりさらに多くの燃料が、エンジンを始動させるために送られる必要があり、始動後の最初の数分間を通じて走行させるために必要です。このことは始動時に当然高いレベルの一酸化炭素と炭化水素を発生さます。燃料-空気の混合を改善するひとつの方法は混合過程の前、あるいは混合中に燃料をガス化することです。