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Figure 3.1.Schematic description of ethanol production from lignocellulose based on enzymatic hydrolysis (Zacchi G, 1996)

図3.1.酵素の加水分解に基づく木質セルロースからのエタノール生産の概要図

 

化石原料とさまざまなバイオ原材料の両方がメタノールとエタノール両方のエンジン・アルコールを生産するために使用されます。バイオベースのエンジン・アルコールの生産に関して、以下の原材料が最も注目されています:

 

□砂糖ビートやサトウキビなどのような、糖を含んだ農業生産物。砂糖の発酵技術はよく知られており、プロセスのデザインは単純です。糖を含んだ農業生産物の栽培はスウェーデンのような緯度の国ではエタノールの生産のためには高価すぎますが、亜熱帯の気候の国々では魅力あるものです。ブラジルではサトウキビの中の砂糖が燃料のためのエタノールを生産するために使われています。他方、サトウキビからの廃棄物(bagasse - 絞りかす)は現在エタノールの生産には使用されておらず、焼却されています。

 

□ジャガイモや穀物のようなスターチを含んだ原材料。このプロセスはスターチが発酵の前に糖に加水分解されなければならないため、やや複雑です。技術は十分に確立されており、スウェーデンのすべてのアルコール飲料はスターチから製造されています。これらの農業製品もまた非常に高価です。すなわちこれがもし燃料のためのエタノールを生産するために使用されたら、収益はとても低いものとなります。

 

□わら、軟木および硬木、古紙および自治体からのゴミ(パルプや半セルロース小片)などのパルプや半セルロースを含んだ原材料。これらの原材料は高価ではありませんが、材料が硬く、パルプが半セルロースとリグニンで保護されているため、プロセスはより複雑です。さらに、セルロースの加水分解はスターチの加水分解よりもさらに難しいプロセスです。

 

 

 

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