これらの評価の結果として、KFBは代替燃料の生産と使用に関する可能性の、財政的な評価に到達する目的でシステム研究(T. Sterner、1997)を実施しました。この作業の最終局面において、KFBはまた政府の要請により、SIKAおよびNUTEK(KFB、SIKA、NUTEK,1996)と共同で、代替燃料の導入戦略に関する一般的経済効果の戦略的評価のための提案を作成することに従事しました。これらのプロジェクトは、例えば、KFBのシステム実証を基礎として達成された代替燃料と自動車の組み合わせに関する環境面および健康面の可能性の経験と評価に基づいています。
外国の専門家(E. Arnold他、1997)を含めたひとつの評価(専門家レビューとして知られています)がこのプログラムの最終局面を通じ、KFBのバイオ燃料プログラムの、独立した質の検査を行なう目的で実施されました。このレビューで、この調査プロジェクトが概ね良好な質を維持しており、プログラム全体として以下の4つの目標を達成したと述べられています、すなわち:
□どの程度、およびどのような方法でバイオ燃料を大規模に導入することができるかを評価するための前提条件を提供する情報バンクを創設すること。
□バイオ燃料の長期的開発の可能性と環境や経済等への影響に関する情報を増やすこと。
□自動車製造業者とユーザーに開発および実証プロジェクトに積極的に関与するように促すこと。
□現実的な走行条件の下でさまざまな主要技術およびシステムの解決策を開発し、テストし、評価すること。
さらに見ていくと、このレビューは、KFBが、構築されはじめているバイオ燃料に関する情報バンクの維持と開発を可能にすべきであると奨めています。将来の燃料マーケットには、おそらく、ガソリンとディーゼルに対する多くの代替燃料が含まれるでしょう。このことは運輸部門の参加者にとっていくつかの複雑で戦略的な選択を要求するでしょう。そしてこの運輸部門は逆に大規模で独立した情報バンクヘのアクセスを要求するでしょう。着火促進剤の添加を必要としないエタノールで走行するバスやトラックのエンジンの開発のような、特定の主要な領域における具体的な開発活動のためのニーズと同様に、システム研究の重要性がこの観点から指摘されます。