1998年初旬の調査によると、これだけのホームヘルパーが1340世帯を訪問していた(表5)。年齢的には85%が67歳以上の高齢者だが、80歳以上の後期高齢者は全体の訪問世帯の51%にも上っている。後期高齢者の増加がどれほどサービスの需要を圧迫するかが計り知ることができる(図15-1)。重度な要介護者である、週当たり13時間以上訪問している世帯だと、67歳以上は90%にもなる。さらに80歳以上だけでも61%にもなる(図15-2)。なおホームヘルパーは高齢者だけでなく、66歳以下の障害者など、日常生活に支援が必要な市民も訪問する。全体の訪問の15%であるから、ホームヘルプ制度全体とすれば、高齢者が中心だということが言える。
年齢とともに要介護度が上がってくるのは当然だと言えるが、それを実証的に表しているのが図16-1と図16-2である。67〜79歳の前期高齢者では週当たり1〜3時間の軽度な要介護者生態が59%に上るのに80歳以上の後期高齢者になると45%と14ポイントも下がる。その分、80歳以上では13時間以上が6ポイント高い。
1993年には1129人だった80歳以上が1998年には1168人になり、2002年には1222人になることが予想されている。9年間で100人余りの増加になる。98年からだと4年間で54人の増加である。1998年の状況では、80歳以上の高齢者1168人の内693人がホームヘルパーの支援を受けていた。6割に当たる。単純計算だと54人の内6割、つまり