人当たり600万円(3万クローネ)ほどかかる施設ケアの人的資源を在宅にも活用できるようになり、施設ケアの費用を減少させることに成功したのだ。従事者が7000人増加しても余りあるほどの成果が上がったということができる。
1998年1月には、9万3千人余りの高齢者福祉従事者のうち67%に上る6万3千人ほどが統合された制度で働いている。首都コペンハーゲン市はまだ統合化していないが、グラズサックセ市やホルベック市はすでに統合を済ませている。特に、あとで詳述するホルベック市の場合は、統合化率が高く541人余りの職員のうち94%にあたる509人がすでに統合化制度化で仕事をしている。このホルベック市も1989年頃は、コペンハーゲン市のようなバラバラな構造だった(表4)。