が増えて失業保障費の支出が膨らんだためである。94年頃から経済が好転し、失業者は減り始めた。このことは、社会保障費を現金給付と現物給付に分けてみるとはっきりと見ることが出来る(図11)。現金給付で額が大きいのは失業と老齢基礎年金だが、図2で見たようにこの時期、高齢化は進んでいないから高騰は失業の増加に帰すことができる。現物給付とは、保育園、障害者福祉施設、高齢者福祉施設、ホームヘルパー派遣などの在宅ケア、補助器具の提供等だが、同じ時期に10.1%から11.2%の間を
図10 デンマークにおける社会保障費の国内総生産に占める割合(%)
図11 デンマークにおける国内総生産に占める社会保障費(現金給付、現物給付)の割合:単位=%
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