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1) 痴呆症的症状のなかには、治療が可能な場合がある(たとえば、ビタミンB12不足)。

2) 他の病気によって痴呆症的症状を引き起こす場合がある(たとえば、鬱病、人生の危機による混乱、失語症、その他のコミュニケーション障害)。

3) アルツハイマー型痴呆症に関しては、早期に対応すれば新薬の開発により場合によって治療可能な場合がある。

4) 痴呆症の症状のいくつかは治療が可能である(葛藤、睡眠困難、疑いやすい、欝、幻覚・妄想など)。

5) 脳損傷による障害を正確に記述することによって、的確な介護・看護対応を設定しやすい。

6) 患者自身やその家族に対してインフォメーションや援助の提供が可能になる(病名、治療の可能性、援助形態など)。

(5) 痴呆症診断とケア計画

病歴や生活史の調査は、地域看護婦と在宅介護主事が一緒にあるいは個別に家庭訪問をすることによって実施される。本人、家族、そして担当のホームヘルパーが同席するのが普通である。家庭訪問によるのは、生活環境の把握もさることながら、地域保健・医療センターや社会福祉事務所では、本人が緊張することがしばしばで、面接も安心感を欠くことになり、自然な行動様式が観察しにくいためである。

診断内容と遂行分担は以下のとおりである。

1) 医学的・社会的生活史(病歴と生活歴)

地域看護婦/在宅介護主事

2) 検査(医師との相談のもとに)

地域看護婦

3) 定期検査

地域看護婦

4) ミニ記憶テスト(MMT)

地域看護婦

5) 1)-4)の資料を基に、医師の診断+心電図

医師

6) 頭断層撮影

医師

7) 脳液検査

医師

8) 動脈撮影

医師

9) 脊髄液検査

10) 機能テスト

作業療法士

11) 脳神経心理学調査

医師

12) 総合判断

医師

13) 家族と関係職員に対するインフォメーション

地域看護婦/在宅介護主事

医師の診察が行なわれた後、1-2週間以内にケア計画会議を担当の地域看護婦が召集する。ケア計画会議には、痴呆性高齢者を担当する、医師、地域看護婦、高齢者サービス行政地区責任者(在宅介護主事)、ホームヘルパーが召集される。参加者す

 

 

 

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