出所:Svenska institutet (1997). The Health Care System in Sweden, Fact Sheets on Sweden.
5. エーデル改革後の訪問看護と在宅医療サービス
エーデル改革によって、在宅医療の実施主体は県コミューンとコミューンの合意により自主的に決定されることになったため、これまでのところ、全国のコミューンの約半数が県コミューンとの合意に基づいてプライマリーケアの実施主体になっている(Socialstyrelsen・1996a)。残り半数のコミューンは、県コミューンと資源(職員、資財、資金など)を持ち寄るかたちで在宅医療を実施している。コミューンがプライマリーケアの実施主体となったところでは、在宅医療における医療と福祉の統合がうまく機能していると評価されている。一方の「持ち寄り型在宅医療」を行なったところでは、しばしば行政責任の分担が不明確になることから、質の低下が懸念されている。ただ、最近、それらのコミューンの多くが、県コミューンの医療事業と連携して通院および短期期間集中リハビリテーション(最高3ヵ月)などの事業を新しく始めることによって、問題の解決をはかっている。
訪問看護と在宅医療サービスは、現在、次の3つのレベルで提供されている。なお、サービスの内容は、プライマリーケアと専門医療によって分かれる、あるいは統合されている。