迄毎年約3万人の社会増加が見られた。1974-1981年間は殆んど社会増加がなく、1982-1988年間又2〜4万人の社会増加があり、1990年以後は移出人口数が移入人口数を上廻り、大幅な(年平均約3万人)社会減少が起った。これは、台北市の人口密度が既に高く(平均1km2当り約一万人で、1km2当り2万人を越した区が6つあった)、不動産の値上げと交通不便(難)、環境汚染等による生活環境の悪化によるものと見られる。
台北市と台北県盆地部分各「区」「市」「郷」「鎮」別の社会増加率を見ると、表10に示す様に、1970年には台北市の開発が早かった「区」と台北県の農村地域で人口の社会減少があった。(図5参照)台北市の新市区と台北市近郊の台北県各「市」、「鎮」、「郷」は3%以上の社会増加があった。1980年と1990年の地区別社会増加の情況を見ると(図6と7参照)、社会減少のあった地区が1970年よりも拡大され、3%以上の社会増加があった地区が縮小した。