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第2章 高齢移動者の身体・健康状態

 

1. 活動能力指標

 

老研式活動能力指標は、買い物、食事の用意などの日常生活を行う能力を測定するものであり、食事や移動などの活動能力であるADLより高い次元の活動能力を示している。10項目の設問それぞれについて該当するものに1点、該当しないものに0点を配点し、それらを合計し、得点化することによって活動能力を表すことができる。

表2-1に老研式活動能力指標の得点の分布、及び平均値と標準偏差を示した。得点の平均値は転入者6.86点、転出者6.69点、市内転居者7.47点で、市内転居者の活動能力が高い傾向がみられた。得点の分布をみると、いずれの者も7点以上が半数以上を占め、得点の高い方に分布が偏っていた。

 

表2-1 活動能力指標

 

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性、年齢との関連では、いずれの者も女性、年齢が高い者の方が得点が低かった。

性別で比較すると、男性ではグループ間の差はみられなかったが、女性では市内転居者の得点が高い傾向がみられた。年齢階級別で比較すると、80〜84歳、及び75歳以上の後期高齢者で、転出者の得点が低く、市内転居者の得点が高い傾向がみられた。

 

 

 

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