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 特に、都道府県や市町村などの行政分野でGISを効果的に導入することで、行政サービスの迅速化・効率化を実現することが可能となり、住民サービスの向上につながることが期待できる。
 既に民間企業においては、地理情報システムを用いて施設管理や顧客管理、市場調査など広範囲な活用を行っている。行政分野でも、下水道の配管管理や住居管理などに活用している地方公共団体が多い。

 地理情報システムを導入することにより、以下のような効果が期待できる。

○地図の利用・維持管理の効率化
統一された仕様の下で、地図の維持管理が可能。
作業場に地図や台帳などを置かなくてもよいため、省スペース化が図られる。
従来の地図帳からデジタル地図にすることで物理的な劣化を防止し、地図の修正作業を容易に行うことができ、結果をすぐに任意の縮尺で印刷することが可能となる。
コンピュータの画面を見ながら、自分の欲しい情報のみ表示したオリジナル地図(対話地図)を作ることができる。
基本となるデータを部署間で共有することで、データ整備にかかる重複作業をなくすことが可能となる。


○情報検索・計算の容易性
住所や所有者名などを指定することで、該当する地図を検索し、画面上に表示することが可能となる。
画面上で図形を指示することにより、その図形に付属する属性データを参照することができる。また逆に、ある属性データから該当する図形を検索表示することもできる。
画面に表示されている図形を利用したり、任意に描いた図形に対して距離計算や面積計算を行うことが可能となる。


以下に通商産業省のGISモデル実験の概要を示す。

表10 通商産業省の地理情報を用いたモデル実験の概要

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