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(5)ネットワーク技術
 ネットワーク技術は、迅速かつ安全に大量の電子情報を伝送させたり、遠隔地からデータにアクセスすることが可能である。特に、福祉にかかわる部門間やサービス提供事業者、介護支援事業者などとの情報の共有化を図るなど、電子化された福祉関係の情報を様々な用途で有効活用する上で必要な技術である。
 ここではネットワーク技術のうち、LAN(Local Area Network)・WAN(Wide Area Network)・インターネット接続サービスについて、その技術動向を記述する。

ア)LAN
     ここ数年、ビジネス利用のパソコンを中心としてLANによる利用が急増しており、ネットワークによる利用が当たり前の時代になりつつある。特に97年度にはパソコンLAN普及率(=過去3年間のLANカード出荷台数/過去3年間のビジネスパソコン出荷台数)は50%を超すと予測されており、この傾向は今後も続くものと予想されている。
     また、LANに使用する機器や伝送媒体(ケーブル)の性能も飛躍的に向上し、次々に高速のLANが登場している。現在のLANの通信速度の主流は最大10Mbpsであるが、100Mbps LANの普及が急速に進んでいるほか、Gbpsクラスの次世代LANも本格的に登場する。

イ)WAN
     LANの進展に伴うLAN間接続需要の増大や音声・画像といったマルチメディア情報の伝送への対応、インターネット利用者の急増といった背景を反映し、WANにおいても様々な通信サービスが登場している。
    代表的なものとしては下記が挙げられる
     ・ATM/セルリレー
     ・高速デジタル専用線
     ・フレームリレー
     ・ISDN
     ・公衆回線

 また、セルリレー、専用線、フレームリレーに関しては、非常に高品質を保証する反面高価な従来型サービス(「ギャランティ型サービス」と呼ぶ)に加えて、「ベストエフォート型サービス」と呼ばれるサービスメニューも用意されている。ベストエフォート型サービスとは、障害監視や最低保証伝送速度といった品質面でのサービスを一部低下させる代わりに、格安の料金設定で通信サービスを提供するというものである。
 これらの通信サービス(ベストエフォート型も含む)を、伝送速度、品質、セキュリティ、料金設定の観点から比較した内容を、次頁の「通信サービス比較」に示す。

 

 

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