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ア)データウェアハウスの利用形態
 データウェアハウスの利用形態は、?@定型情報検索型?AOLAP(On-line Analytical Processing)ツール活用型?Bデータマイニング型の3タイプがある。さらに?AのOLAPツール活用型は、ツールの種類により、多次元型OLAP(M-OLAP)とリレーショナル型OLAP.(R-OLAP)に細分される。それぞれの形態の特徴は後述するが、これらを「エンドユーザー操作の簡易性」及び「非定型な分析に対する柔軟性」の観点から簡易比較したものを次に示す。

表7 データウェアハウス利用形態の簡易比較


 データウェアハウスの利用形態として最もよく使われているのは、適度なエンドユーザー操作の簡易性と非定型な分析に対する柔軟性を両立した?AOLAPツール活用型である。

イ)活用動向
 データウェアハウスはこれからの技術として話題性はあるものの、国内ではデータウェアハウスを稼働させるための超並列コンピュータの普及のみが先行しており、データウェアハウスを本格的に導入し、有効に活用している事例は、一部の民間企業を除いてあまり多くないのが現状である。
 その主な原因は、OLAPツール技術者養成、エンドユーザーのデータ活用を含む情報リテラシーの向上などが、ハードウェアの普及速度に追い着いていないと考えられる。
 そのような中でテストケースではあるが、東京医科歯科大学医学部付属病院では、データウェアハウスの医療情報分野への応用として、医事会計の料金計算・保険点数集計業務に着目し、データウェアハウスを作成・運用した事例がある。海外では、データウェアハウスを用いて医療データを分析する事例などがある。

 

 

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