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 ?A「運用負荷の軽減」
 従来のメーンフレームによる集中型では、一ヵ所で集中的にシステムの管理が可能であるが、クライアント/サーバー型では、ユーザー・コンピュータが進むため、情報システム部門ですべてのシステム環境を把握管理することは困難となる。よって、運用管理の効率化の面では集中型が効果的といえる。
 しかし、集中型では運用管理要員を常時確保する必要がある。反面、クライアント/サーバー型では、クライアント機がユーザー・サイドに設置されていることから、現場主体での運用管理に移行され、運用管理にかかる労力も分散される。そのため、従来の情報システム部門は、主としてネットワークやサーバー機の運用・維持管理に専念することが可能となり、運用管理の負荷の軽減にもつながるといえる。
 なお、これらは、地方公共団体既存システムの運用管理体制の規模やユーザー・サイドである現場での情報リテラシーによって、その効果は大きく異なる。そのため、現場での情報リテラシーの状況分析はもとより、既存システムの規模から運用管理に必要な要員規模を的確に分析し、新システムの導入に伴って新たに発生する運用負荷の影響等からシステ方式を決定する必要がある。

 ?B「システムの拡張性の確保」
 ワークステーションやパソコンを中心とするクライアント/サーバー型システムの構築においては、システムの規模に応じて構成が可能であり、構築後も、追加、変更、切替等が容易である。そのため、将来のサービス利用者数やサービス提供事業者の増減等に伴うデータ量の増加やシステムの拡張の必要性が発生した場合でも、容易に対応が可能である。

 

 

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