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(1)在宅介護サービス提供支援システムに求められる共通の機能

システムに共通する主な機能として、以下の事項が挙げられる。

・サービス一覧表示
・サービス提供事業者表示
・かかりつけ医(ホームドクター)情報管理
・サービス利用者管理
・サービス利用記録管理
・ケアマネジメントサポート
・モデルプラン作成   等

以下に、具体的な共通機能の内容を実現の容易性を考慮した順番で示す。
?@ 要介護者及び介護者の状況や状態を表す情報を収集し、個人単位で時系列に一元管理(論理的に)して、必要に応じて共用する。
?A 日々変化する要介護者及び介護者の状況・状態、並びに各サービスの結果を関係各機関が的確に把握してサービスを行うために、それらの情報を共用させる。
?B 各相談窓口に寄せられた相談に関する情報を集め、対応機関に分配して、その対応経過を確認する。
?C アセスメント(訪問調査)結果の情報を収集し、要介護者及び介護者の状況や状態を表す情報として、時系列に一元管理する。
?D ボランティアや地域組織の情報を管理し、その情報に基づいて活動状況の把握や各サービスとの調整を行う。
?E 作成されたケアプランの情報を時系列に一元管理(論理的に)して、必要に応じて共用する。
?F 作成されたケアプランの情報から要介護者単位の統合サービス実施計画を展開して、関係サービス提供事業者にスケジュール情報を送付する。
?G 新たな相談の発生やサービス実施計画の変更につながる事象等の発生を関係機関に通知する。
?H 各サービス提供事業者の情報システムから、サービス結果(サービス・スケジュールに関連付けられた)の情報、並びに要介護者及び介護者の状況や状態の変化を表す情報を受け取り、時系列に一元管理する。
?I 状況や状態の変化、あるいは発生した問題等に即応し、統合サービス実施計画を変更する。
?J 時系列に管理されている要介護者及び介護者の状況・状態を表す情報を必要に応じて医療機関や保健機関に送付する。
?K 時系列に一元管理されている要介護者及び介護者の状況や状態を表す情報、並びにサービス結果の情報から、統合ケアプラン作成の参考となる情報を導き出す。
?L 各サービス提供事業者の情報システムからサービス資源の稼働(空き)状況に関する情報を受け取り、サービス資源の空き状態を把握する。
?M 各サービス提供事業者によりサービス資源を割り当てられたスケジュール情報を各サービス提供事業者の情報システムから受け取り、必要に応じてスケジュールを調整して、確定スケジュール情報を一元管理し、共用する。
?N 時系列に管理されている要介護者及び介護者の状況や状態を表す情報やサービス結果等をケアプラン情報と関連付け、目標の達成度やサービスの有効性を評価する情報を導き出す。
?O 蓄積されている各種の情報から、サービス実施状況や問題等を把握する。そして、サービスの実施を指揮するための情報、また、各サービス提供事業者の活動評価等を行うための情報を導き出す。
?P 総合相談窓口、ケアマネジメント機関、各サービス提供事業者、医療機関、保健機関、生活用具用品の配送や配食を担当する商店等と市町村を結ぶ情報ネットワークを構築し、的確な情報連携を実現させる。
?Q 医療機関や保健機関の情報システムから、要介護者及び介護者の疾病状況(診療状況を含む)や健康状態に関する情報を受け取り、時系列に一元管理する。

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