(7) アウトソーシングの実施、評価、見直し
運用管理のアウトソーシングに関しては、ハードウェアのベンダーへの移動(移行)を伴うものと、そうでないものがあり、移動(移行)を伴う場合、ユーザー業務等が中断されないように配慮する必要がある。北海道では、汎用機の運用管理をアウトソーシングしたが、ベンダー側に設置した新たな汎用機と本庁内の旧型の汎用機を並行運転することで、ユーザーにストレスを与えることなくスムーズにアウトソーシングを実現した。また、ハードウェアを移動(移行)する場合はソフトウェアの利用契約に留意する必要がある。利用場所や利用するハードウェアが変更されたことにより、ソフトウェア会社から別途契約を要求された事例もある。
アウトソーシングを実施したことで、アウトソーシングが終了したと考えてはいけない。実施後、ベンダーとの連絡体制や、サービス・レベルを評価する仕組みを構築することが不可欠である。契約時に設定したサービス・レベルの指標に対してどの程度達成されているか評価し、達成状況が不十分な場合は改善や補償等を要求することが必要であり、このような状況が継続するようであれば契約解除も考慮するべきである。ベンダーとの連絡体制はこのようなサービス・レベルの状況や、アウトソーシングの内容の更なる改善方策等に関して意見交換を図るために必要である。
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