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(3) 出先機関の端末

 人口規模が大きい、もしくは面積が広い地方公共団体では、住民への行政サービス向上を図るため支所や出張所等の出先機関を有する。出先機関では、行政サービスを提供するため情報システムの端末が整備される場合も多いが、情報システムに詳しい職員が必ず配備されるとは限らない。このようなことから出先機関の端末の管理やサポー'トは、情報システム部門において必要以上の労力(移動等)を必要とするものである。シン・クライアントはサーバにおいて集中管理することから、ユーザー側のトラブル削減に寄与するだけでなく、サーバからの設定変更、再起動等も可能であり、出先機関の端末への対応労力削減が期待できる。
 ただし、シン・クライアントの種類やアプリケーション等に応じて、高速な専用線の整備等も望まれる。

(4) 既存の端末の置き換え、再利用

 端末の更新時期を迎えている地方公共団体では、新たに導入する端末としてシン・クライアントを導入することが考えられる。神奈川大学の例に見られるように、ゲートウェイを設けることで既存のホストコンピュータを交換することなく、端末をシン・クライアントに変更することが可能である。
 また、WBTに関しては、既存のパソコンで同様の利用形態を実現できるクライアント・ソフトウェアもあり、単独では最新のアプリケーションを動かすことが困難な旧型パソコンの再利用方法としても期待できる。

 

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