(3) Windows-based Terminal
WBTはそれだけでは機能せず、サーバ側にWTSを装備することが不可欠である。普通のパソコンと異なる点はOSをROMに装備し、
アプリケーションをサーバ側で処理するという点である。これに伴いハードディスクを持たない端末の安定性は向上し、メモ
リー等も比較的小さい装備で十分である。また、Windows互換であることから既存のパソコン等との互換性も高い。
しかしながら、サーバで処理したアプリケーション画面を端末のディスプレイに映し出すという仕組みであることから、常時
ネットワーク上をデータが行き来しており、動画や頻繁に画面の変わるアプリケーションの処理には不向きである。また、ア
プリケーションはサーバ内で並行処理されることから、サーバ1台当たりに接続可能な端末数も比較的少なくなる。
このほか、パソコンの低価格化に伴いコスト面でのメリットはないと考えられるが、スペース的にはパソコンより省スペース
化が実現されている。
このようなことから、WBTに関しては、ネットワーク負荷の比較的少ないアプリケーションを、比較的少ない端末で稼働させる
ネットワーク・システムヘの活用が有効であると考えられる。また、既存のパソコンをWBT同様に活用することが可能であり、
新しいOSやアプリケーションの稼働が困難な旧型PCを多く所有する地方公共団体では、これらの再利用の手段としても期待できる。