第3節 情報システムの運用管理の効率化
前節で整理した運用管理の効率化方策は、すべての情報システムに有効であるというわけではなく、情報システムにより適当な効率化方策も異なる。
したがって、各地方公共団体では、情報システムの抱える問題点やその特徴等を考慮して、適宜、効率化方策を選択する必要がある。
そのためには、問題点を明らかにし、それを効率化方策に結びつける評価の仕組みが不可欠である。
地方公共団体では情報システムの導入が進んでいるものの、これまで情報システムの評価には適正な指標もなく的確な評価の実施は難しいものとなっている。
しかし、近年の行政評価の動向等を考慮しても、情報システムの評価を行い、運用管理の効率化に結びつけるため、PLAN・DO・SEE(計画・実行・評価)からなる情報化のマネジメントサイクルを確立することが望まれる。
以下、本調査では、地方公共団体における情報化のマネジメントサイクルの確立の可能性を探るため、第2章で情報システムの評価、第3章、第4章で評価に基づき選択する運用管理の効率化方策について検討する。運用管理の効率化方策に関しては、昨今注目を集めている方策として、第3章でシン・クライアント、第4章でアウトソーシングに焦点を当てることとする。
図1−1 情報化のマネジメントサイクル
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