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(3) 地方公共団体におけるシン・クライアント活用分野

 先進的な導入事例や、文献から抽出した特性を考慮すると、地方公共団体におけるシン・クライアント活用分野としては以下のような分野が想定される。シン・クライアントは、サーバによる管理が強化されており、トラブルの減少、安定性の向上が図られる反面、ユーザー側の自由な利用は制限される。したがって、非定形的な業務や、高い情報リテラシーを有するいわゆるパワーユーザーには不向きである。

●窓口端末等の業務端末
 ・業務がある程度限定され、しかも高いセキュリティが求められている。
●図書館、博物館等の情報提供端末
 ・不特定多数の利用者を想定している。
●出先機関の端末
 ・遠隔地でのトラブルが減少し、また、トラブルヘの対応を容易にする。
●既存の端末の置き換え、再利用
 ・旧型パソコンをシン・クライアントとして活用する。



(4) シン・クライアント導入上の留意点

 シン・クライアントを導入する際には以下の事項に留意する必要がある。


NetPC


ソフトウェアのインストールはネットワーク経由となる。
同機能のパソコンより高価な場合もある。
運用管理ツールを活用することで既存のパソコンでも同様の利用が可能になる。
NC
・ 専用アプリケーションの開発が十分に進んでいない。
・ Windowsアプリケーションの利用が困難である。
・ ベンダー間の互換性が十分でない。
・ サーバに接続できる台数がある程度限定される。
Windows-based Terminal
高機能なサーバが必要である。
常時ネットワーク負荷が発生し、動画や頻繁に画面の変わるアプリケーションには不向きである。
ソフトウェアのコスト削減には必ずしもつながらない。
サーバに接続できる台数がある程度限定される。

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