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(6)チームアプローチと看護婦の役割
 緩和ケアにおけるチームアプローチについて学びで強く感じたことは、医療者間や医療者と患者さん・家族間のコミュニケーションがとれていることが前提にあって、チーム医療を行うためにチームの中で一人一人が持つ専門性を理解し協力しあうことが求められていることである。そして看護婦はチームのコーディネーターとしての役割があり、チームメンバーへの情報提供、各チームメンバー間のコミュニケーションと役割の調整、患者さんとのコミュニケーションの調整、医師との連携など多くの能力を求められていて、チームの中でも責任の重い立場にあると感じたのと同時に重要な役割だと改めて思った。
 チームアプローチには患者さんに支援する時に、何のために、誰のためにするのか、そして支援される人にとってどのような意味があるのか明確にしながら、自分の看護観、死生観を持ち患者さんに関わる姿勢が大事だと思った。

研修をふりかえって

 この研修では生命倫理にはじまり、緩和ケアの基礎から学び、緩和医療について理解を深めることができ、充実した2ヵ月だったと思う。また一緒に研修を受けた人達との交流を通して一人一人の緩和ケアに対する情熱を感じて、自分自身もこの2ヵ月で得るものがたくさんあったし、この貴重な経験を生かしてこれからも学習を続けていかなければと強く感じている。そして緩和ケアにおける看護婦の役割の大きさ、求められていることを施設に戻り伝えて、緩和ケア病棟の開設に向けていろいろな課題についての取り組みに参加し、少しでも力になりたいと考えている。

 

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