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消化器外科であるため、食べれなくなることが覿面に現れるため、輸液は必要となることが多く、最期まで高カロリー輸液をしていることが多い。三方原病院では、浮腫や腹水がある場合はかなり輸液は絞られていた。そのためか、最期、浮腫などはほとんど出現せず、痰もあまり出ずに亡くなられていった。そのほうが患者に苦痛を与えず、最期を迎えられるのではないかと考える。今後は、輸液に対しても検討していかなければならないと考える。これまで状態がかなり悪くなってくると、心電図モニターを装着したり、尿管カテーテルを挿入して状態をモニタリングすることにかなりの時間を費やしていたと感じる。ホスピスでは、機械ではなく人間による看取りを実施されていた。十分に家族に説明がされれば、人間による暖かい環境の中で最期を迎えることができる。そして失禁でも自然に尿が出るのであれば、尿管カテーテルは挿入されていなかった。そんな自然な流れで看護され、できるだけ自然な最期を迎えられるように援助されているのが印象的だった。
           
 今回の研修では、わからなかったこと、考えてもみなかったことに触れることができ、理論的・科学的に学習することができた。また、ホスピス病棟での実習により、緩和ケアの実際を見ること、体験することで身をもって学習することができた。また、ホスピス病棟での実習により、緩和ケアの実際を見ること、体験することで身をもって学習することができた。緩和ケア病棟が開設されるまでにまだ1年程度あるが、今回の研修で学んだことを実施していくとともに、チームアプローチについて、倫理的問題についてなど、病院全体で取り組んでいかなければならないと考える。

 

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