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?余命半年の人が最後に出会わなくてはならないのが医療者、癒されてない人がラストチャンスとして会うのが看護婦であることを理解する。
?生かされている喜びを感じる援助を行う。その人らしく生きることを助ける。
?死生観がなければ自分自身を支えられない。死生観を持つことで、気持ちを分かち合えアプローチできる。深い関わりが持てる。
?希望がなければ人間は生きられない。最後まで希望がいる。どんな状況になっても患者や家族を支えるのが使命。
?自分自身の行為が相手の人生を変える。愛するだけでは足りない、愛を感じさせなくてはいけない。
?暖かい人:微笑みのきれいな人。コミュニケーションにおいて、表情が言葉を裏付ける。
?最後まで関わるという覚悟を持つことが大切。覚悟を持ったチームで良い関わりをする。
?自分自身を知ってコントロールする。どんなことがあっても公私を混同しない。
?人格的なふれあいを心がける。

〈症状コントロール1・2 −症状マネジメントの統合的アプローチ−〉Ms.Patricia J.Larson,RN,DNSc,FAAN 神戸県立看護大学
?患者のQOLの向上のためには症状マネジメントが重要である。看護婦はマネジメントについて大きな責任を持つ。
?症状マネジメントにおいては、患者のセルフケア能力の向上のための方が重要である。症状は患者のものであり、患者に同意された計画を持つ。症状マネジメントの使用。
?症状マネジメントの統合的アプローチ−症状の定義→症状の機序と出現形態の理解→患者の症状の体験(患者の認知、看護婦の役割)→症状マ
ネジメントの方略を計画する(一方的にケアを提供するのではなく、患者自身が参加して行えるようなマネジメントを計画する)→症状の結果と評価。
?患者が自ら症状マネジメントできるようになるために、看護が提供すべき3要素−基本的知識
(情報)、基本的技術、基本的看護サポート。

〈同3・4 −事例検討、精神変調・全身倦怠・死前喘鳴他、グループワーク発表〉田村恵子先生 淀川キリスト教病院
?AguileaとMessickの問題解決モデルとFINKの危機モデルを使用し、事例の心理分析と介入を検討する。
?自グループは“うつ”について、症状・病態生理・治療・看護をまとめた。
?他グループは不安・せん妄・全身倦怠・ステロイド・死前喘鳴について施行。
?経験上ではなく、正しい医学的な知識に基づく看護でなくてはいけない。症状を理解することが重要。
?倫理性を持つ。

〈同5・6 −ターミナルのリハビリテーション−〉大川弥生先生 国立長寿医療研究センター老人ケア研究部・RH医
?リハビリテーション医学の特徴−「全人間的復権」を実現するための医学(復権の医学)、医学に「生活」と「人生」の視点を導入、患者のプラスを引き出し延ばす医学(「プラスの医学」)、目標は「病前への復帰」ではなく「新しい人生の創造」、患者の自己決定権を尊重(インフォームド・コオペレーション)。リハとケアの目的は、「最高のQOLの実現」。
?「新しい人生の創造」達成のため旧的指向的リハビリテーションアプローチ」を規範として、「プラスの医学」らしく患者の潜在的可能性の開発・増進に積極的に取り組む。
?緩和医療のなかでの「ハイリスク・体力消耗状態」に対するアプローチ−疾患レベルの状態把握、「主目標」と「基本方針」の設定、体力消耗への対応、活動度の指導、小量瀕回訓練、患者の自己訓練の徹底、心理的問題へのアプローチ、自己退院に関して患者や家族に対する説明が必要。
?廃用症候群・過用症候・誤用症候に対する理解を深める。廃用症候群の悪循環より脱却し、良循環に変える。
?障害論は障害者の現実を「解釈」するためではなく、それをよりよい方向に「変える」ためにこそある。障害の概念、構造、各レベルに対応したアプローチ、原因としての環境、主観的障害の概念について理解することが必要。

 

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