何を聴くことができますか
?訴えの本質を認識し合う。
?がん患者の「訴え」を全面的に受け入れる。
?訴えを受け止め、話し合うプロセスそのものが“対応”になる。
?がん患者の「身体的苦痛の訴え」にはすぐ、十分に対応する。
会話のやりとりをして訴えの本質を確かめてからゆっくり“応え”を選んでもよいのに、すぐ応えを出さなければいけないような、追いつめられた心境になりやすいのはどうしてであろうか?
「心の白衣を脱いでコミュニケーションをするように」と、木戸幸聖氏は看護婦に助言している。看護婦らしくあらねばならないと緊張する必要はない。素直に一人の人として、患者が訴えている気持ちを理解するようにする。白衣を着ている看護婦であることを意識して訴えを聴いたり、それに応えようとするのではなく、白衣を脱いだ普通の自分の気持ちで訴えを聴くようにする。そうすると心の通った“応え”ができ、患者も満足感を持てるであろう。
何を話すことができますか
患者と共有できるような言葉
(例)聖書の中の言葉を大切にし、何回も繰り返し共有していく
詩であっても歌であってもよい
気持ちは
共感的に関わること
(人をわかることはできない、できることは人をわかろうとすることだけ)
動きは
“ゆとり”のある関わりをする時間を意図的に作る。
できることは
看護観、死生観を持ち、根底にはいつも
何のために支援するのか
誰のために支援するのか
支援される人にとってどのような意味があるのかを明確にして、笑顔でやさしくをモットーとして支援していきたい。
今回研修に参加するにあたって、来年3月に開催される「がんを知って歩む会」の第4セッション担当者となり、「緩和ケア病棟について説明ができる人」との役割があり、実際緩和ケア病棟で働いてはいないため、どれだけ正確に伝えることができるか不安もありましたが、実習で緩和ケア病棟を体験し、自分の目で見たこと、感じたことがたくさんありましたので、体験していないときよりは自信をもって伝えることができると思います。
まだまだ一般の人の中ではホスピス病棟とは「最後のときに入院する場所」というイメージが強いと思います。「苦痛な症状コントロールを適切に緩和ケアしてもらえる場所」であることが認識できるように、将来もし必要な状態になったとき、患者が選べる選択肢の一つとして、こうした緩和ケア病棟があるということを、一般の方たちに紹介することによって広まり、広めていくことによって、がん患者さんやご家族のために役立つようサポートできれば嬉しく思います。
緩和ケア病棟の看護婦として
あなたはどんな看護婦になりたいですか

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