チャプレンのそれぞれの方が短い間でもその人の人生の最期の時に関わって心を通わせた思い出が語られて、印象的だった。
スピリチュアルペインの講義で、沼野先生が「医療者は最後の癒しの器となれる可能性がある」といわれたことが思しい出された。
実習を終えて
今回、2週間という短い期間ではあったが、緩和ケアの基本的考え方に沿った医療を実践するとはどういうことかを体験させていただき、今後自分の施設で活用していく大きな一歩とすることができた。一つ大きな問題として残ったのは、宗教の問題である。栄光病院の場合はキリスト教の精神が病院の理念として精神的ケアや霊的ケアに大きなウエイトを占め、特に緩和ケア病棟ではキリスト教抜きにしては考えられないほど密着していた。公立病院として宗教色を出さずにどれくらい霊的ケアをカバーできるか大きな課題といえる。自分の施設ではこれから緩和ケア病棟開設の準備が始まるところなので、講義や実習での学びを開設準備と一般病棟でのホスピスマインドに生かすとともに、今後とも情報収集や自己学習にも努力していきたい。
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