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まとめ

 今回の実習では私はホスピスについて理解を深めることを目標に挙げていた。ホスピスという言葉が意味するように、人を温かく迎えてもてなしをする場所で環境の提供をするところとも言われている。ホスピスでその人らしく振るまえて、残された生命の質を高める緩和ケアの提供と死の準備期間でもある意義のある時間を患者さんと共にチームで歩む場所だと感じた。看護婦として、人的環境の部分でチームアプローチにおける看護の役割について実際にチームで患者さんの様々な側面から見て情報を提供し、患者さんのニードに沿ったケアを行うことが求められていると感じた。それはある患者さんが一般病棟からホスピスに移ってきて、もう無理して頑張らなくてもいい、思い切り泣いてもいいと安堵感を感じたことを笑顔で話された。患者さんは死をできるだけ遠ざけずに生と死について話し合う時にスタッフ同士の友好的な言動にも左右されるので、今を大切に生きる患者さんが「何を大事に思っているか」、患者さんの主観に心をおいて、共に歩む姿勢が大切だと思った。
 2週間の実習を通して、自分の中で考えていたホスピスのイメージの環境の提供について学び、理解を深めることができ、貴重な経験になった。
 最後に、姫路聖マリア病院の去来川看護部長、川口シスターをはじめホスピス病棟スタッフの方々、患者さんに感謝します。ありがとうございました。

 

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