(4)造船所・舶用工業事業所と地域社会との関係
a)地域社会との関係
地域社会との関係について、アンケートによると、特に配慮していることは、「地域行事への協賛金の支出」「雇用の維持」「資材調達の地元業者優先」の順に多く、それぞれ4割程度が挙げている。これらは造船業に特有のものではなく、いわばありきたりである。これに対し、「地元高校との関係強化」「工場への見学者の受入れ」「周辺景観への配慮」は少ない。造船業は3K産業であるという負い目もあろうが、もっと地域社会に対して開かれた存在になる必要があるのではなかろうか。例えば九州においては進水式の模様が新聞に載ることもある。もちろん、大手造船所や話題の船の時が多いようであるが、長期的に生き続けていくにはこうしたPR努力も必要であろう。