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(5)高年齢者の活用

造船所においては、60歳定年としている事業者が多い。熟練工の不足から、再雇用し軽作業等にシフトするなど、定年後も何らかの形で働き続けることが多い。

特に、現図、マーキング、歪取り、曲げ加工、仕上加工などの職種では、高齢化と人材不足の2つの問題を抱えている。そうしたなか、高齢化した従業員を軽作業への配置転換や雇用延長、あるいは臨時工・応援工等の措置により、定年後も働いてもらいたいとする意向がある。

60歳以上の場合、老齢年金との調整の問題があり、年金の受給に支障のない範囲(時間)に調整しつつ働いたり、応援工としてスポット的に従事する場合もある。

一方、高年齢化の進展とともに、作業能率の低下は避けられないものとみられ、今後高齢化に伴う諸問題が表面化してくる懸念もある。

 

(6)女性の活用

造船所・関連工業は、屋外作業を強いられることから、「男の職場」としての意識があり、女性に門戸を閉ざしているわけではないが、女性労働力の活用は他の産業に比べて進んでいない。

平成8年度末現在、造船所の従業員のうち女性が占める割合は4.6%に止まっている(社外工も含む)。このうち、事務職員については38.6%が女性であるが、工員においては1.8%、技術職においては2.7%しか居らず、女性の活用が遅れている。

 

 

 

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