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5. 労務

 

(1)従業者数

造船従業者数は、不況による第二次造船設備処理が行われた昭和62年を底として、以後はゆるやかな増加傾向にある。7年度には、阪神淡路大震災の影響により、大手の造船所で四国地区以外から従業員をシフトさせ、さらに8年度においては中手のブロック工場が加わったことからやや増えている。

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(2)人員構成

a)年齢別構成

平均年齢は、本工(社内工)、社外工を問わず各社とも45〜55歳の間にあり、高齢化に歯止めはかかっていない。若手の現場労働者の採用は困難との見方も各造船所において共通しており、仮に採用できたとしても定着率に悩んでいるという指摘が多い。

特にマンパワーの不足が指摘される社内工と社外工について、アンケートに基づいて年齢別の分布を示したのが次の図である。図に明らかなように、40代50代が多い。とりわけピークは50代にある。全体の67.7%が40〜50代であり、こうした年齢層が現場作業の中核となっている。30代で急激に減っているのは昭和60年代初めの造船不況により採用を抑えたために生じたものであるが、人員構成のひずみの一因ともなっている。

 

 

 

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