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(2)フェンダー付加方式

フェンダーは大別して定反力型と反力漸増型の2種類ある。

下図6-38のように定反力型防舷材は、圧縮変形の初期に反力が大きく立ち上がるが、防舷材高さの15%程度圧縮されると、ゴムの弾性変形により反力がほぼ一定となる領域が存在する。一方、下図6-39に示す圧力漸増型防舷材は、その圧縮に従い反力が徐々に増加する特性を有するものである。

浮体式構造施設は少なくとも耐用年数(30年が多い)の期待値に相当する外力を考慮する必要があり、風などの定常外力も大きい。反力漸増型のみでは許容変形量を消費してしまうため、ドルフィンフェンダー係留方式では、定反力フェンダーが多く使用されている。この定反力域をうまく利用して、チェーンの着力点に組み込み弾性縮動(縮動ストローク)がチェーンの垂みに加わって必要な浮体の動揺量がを吸収し、チェーン定着部にかかる応力が緩和する。

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