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6.4.4 係留方式の絞り込み

 

6.4.2に示したように、係留の成立性の観点から、浅海域において中間シンカー方式、フェンダー付加式係留が有効である事は明白である。

しかし、動揺の制御という観点からこれらの機構がどのくらい有効に作用しているかは、未解である。

動揺を抑制する方法として、係留ラインの初期張力を上げ、浮桟橋の動揺を拘束する方法が良いことが知られている。

その場合、中間シンカー方式では、中間シンカーの錘を大きくする事が必要となり、より大きい径のチェーンを使用する必要がある。そのため、抜本的な動揺改善にはならないと考えられる。

一方、フェンダー付加式係留は、定反力フェンダーが幾分歪むものの、チェーンの径を大きくしなくても初期張力を上げる事が可能である。

本研究では上記を踏まえ、チェーンと定反力フェンダー(或いはそれと同じ特性を示す弾性体との組合せ)で、動揺制御が可能なチェーン係留の研究を進める。

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