船局長通達舶127号参照)。なお、通常の商船(レジャー用及び連絡船は除く)は、その輸送の性質上汽船と認定すべきものと解する。
(イ) 船名
(ウ) 船籍港
(エ) 船質
船舶の構成材料を標準とする区別であり、鋼、軽合金、強化プラスチック、木鋼、木等と記載する。船質により船舶の性能、耐用年数等が大いに異なり、取引目的としての船舶についての個性、同一性を識別する要素となるのみならず、行政法規の適用上においても重要な事項である。
(オ) 帆船の帆装
船舶の種類として帆船と認定したものについては、その船舶の有する帆装を記載する。帆装は、3檣バーク、2檣トップスルスクーナー、2檣スクーナー、1檣スループ等として表示する。
(カ) 総トン数
総トン数計算書により記載する。
(キ) 機関の種類及び数
船舶法上、機関とは、推進機関をいうのであり、その種類は、往復動汽機(低圧タービンとともに連動する型式の機関は、低圧タービン附往復動汽機とする)、発動機、電動機、ガスタービン等と記載する。
(ク) 推進器の種類及び数
外車、ら旋推進器(空気プロペラにより推進する船舶は「ら旋推進器(空中)」とする。昭和33年6月28日船舶局回答舶登430号)、シュナイダー推進器等とを記載する。
(ケ) 進水の年月
船舶の進水年月は、自然人の生年月日のごときものであり、船令何年といえば、その進水の時から何年を経たものであることを意味する。船令は、船価の高低、海上保険料の差別を生ずるほか、船舶安全法に基づく検査の取扱に差別を生ずる。外国において製造した船舶の進水年月は、西暦により記載する。なお、沈没船を引揚げて再用する場合の進水年月は、建造当初のものとすべきであろう。
(コ) 船舶自体の個性を表示する記載事項(船舶の件名と称せられる)は、以上のとおりであるが、そのほか臨検年月日(最終臨検日)、臨検地(最終臨検地)、船舶件名書の作成年月日、所属官庁、官職(運輸技官をいう)及び氏名を記載する。
(サ) 船舶件名書の法定記載事項ではないが、事務処理上の便宜のため、右側欄外に船舶所有者、臨検回数を、下部欄外に船舶番号を記載するものとされる。また、船舶法施行細則第12条及び第22条第2項の規定により船舶件名書を調製する場合には、当該欄にすべての事項を記載し、変更のない事項については、カッコを附するものとされる(昭和32年4月16日船舶局通牒舶登450号)。なお、用字などの一般的記載要領は、総トン数計算書