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ミュレーションが行われた。手順としては、まず、周辺領域に微生物フェンスが築き、続いて非浸透エリアに対してbioventig、浸透エリアに対してbiosparging(空中散布)が取られた。Biospargingを実施する際に問題となったのは、微生物デグラデーション処理を有効に機能させるに必要なNとPを供給するための最適の公式と形態を見つけることだった。ラボの実験では、摂氏13℃の条件で80日間で全石油炭化水素の50%が減少するという結果が得られた。

 

5.7 プロジェクトの企画と運用

 

基本的には、エニリチェルケがENIグループの関連企業に提案する。が、その逆に関連企業から要請を受けることもある。研究の基本指針は、EUと関連省庁の指示を踏襲している。また、ひとつのバイオレメディエーション・プロジェクトの平均的な実施期間は、2年となっている。

 

(1)予算

欧米の場合、フィージビリティ・プロジェクトの予算は、だいたい1億円程度、人員も40〜50人程度となっている。

 

限定エリア(小エリア)のフルスケール・レメディエーションの予算が、

・アセスメント費用(モニタリング、分析等)…US$ 150,000〜200,000

・レメディエーションのランニング・コスト…US$ 1,500,000〜

 

?トータル・コストについては、かなり大まかな数字で、汚染地域が1ヘクタールか、それとも海岸線数100キロかということで大きく変わってくる。先日引き合いに出したのは、かなり小規模なレメディエーションの例。

?また、トータル・コストもトンあたりの処理コストも、規模の他に、何によって汚染されたか、レメディエーションの対象となる地域の地形、地下水を救う必要があるかどうか、そして国情によっていろいろなコストが大きく変わるのであまり参考にならないと思う。

?一番単純なガスプラントなどの埋め立て費用は、トンあたりUS$15〜40。

?原油(Light Crude Oil)の場合、手元の資料では、イタリアで、100000〜200000リラ/トンぐらい。内訳は掘削と搬送、そして、再埋め立て費用が大半をしめる(埋め立て方式ないし代替土には4〜5種類程度の区分があるとのこと)。

?また、別な資料では(たぶん国際的なレポートかなにかのアベレージを出したもの)、掘削と搬送がUS$25〜50/立法メートル、再埋め立てがUS$170〜850泣法メートルといっ

 

 

 

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