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の意見要請をとおして連邦政府、州政府間の努力を整合することに努めて起こり得る問題や、重複、矛盾が軽減しているが、一方石油会社は連邦政府や州政府の諸規定に追従するのに苦労している。

○メキシコ湾沿岸

テキサス州及びルイジアナ州は、両州内での石油流出に関して類似の法律を有している。両州とも石油流出防止・対応法という法律があり、ほとんど同一で連邦政府の規制と近似している。一般に両州ともOPA90に似た責任限度を制定しており、財政責任の証明を要求し、流出対応者に有限免疫を授与している。法律要項のほとんどは連邦規定とほぼ同じで、ほとんどの場合連邦政府規定用に準備された書類を手を加えずに州当局に提出できる。

アラバマ州及びミシシッピー州は両州ともメキシコ湾沿岸地帯が小さいのでOPA90に加えられるような重要な新規法規を制定していないが、いくばくか厳格な地下水汚染規制修正法を設けている。

フロリダ州は、OPA90以前に石油汚染規制法を制定しており、当初のフロリダ州法には船先案内人、石油輸送、船舶緊急計画、財政責任についての要項があり、今日の要項もあまり変更されていないが、通知手順、船舶緊急プラン、施設防止・対応証明書に渡ったものとなっている。フロリダ州は財政責任の証明として防止・賠償団体に加盟していることを認容している。

 

○東海岸

この地帯のほとんどの州はOPA90を補足する新法規の制定に躊躇気味である。

コネチカット、デラウェア、ジョージア、マサチューセッツ、ニューハンプシャイアー、ノースカロライナ、ペンシルバニア、サウスカロライナのいずれの州も特に重要な法規を制定していない。

メイン、ローデアイランド、ニューヨークの各州はOPA90にわずかに追加する法規を通過させている。メイン州は緊急計画と野生動植物復帰計画に焦点を置いた6小法案を通過させている。ローデアイランドとニューヨークの規制はOPAにほぼ適合しているが、両州とも財政責任要項と賠償責任限度を改正している。

メリーランド、ニュージャージー、バージニアの諸州はいずれも追加要項を制定し、より厳重な法規を通過させている。メリーランド州の地下貯蔵タンク規制(現在では船舶及び地上タンクも対象となり始めている)が保証ボンド要項と船舶安全予防措置が厳しすぎるときつく批判されている。同様にニュージャージ州ではその要項が小企業にとり厳格すぎると批判されている。バージニア州の追加規定は船舶及び施設の緊急計画と財政責任要項に焦点をおいたもの、また、地上貯蔵タンクに対する流出防止の法案も通過させている。

 

○西海岸

西海岸は、石油流出法規や規制、特に防止に関して主導的立場にある。アラスカ州の流出規制は、その環境保護省すら全国で最も厳しいものと称している位である。その法案は流出対応、防止及び財政責任要項に焦点をおいたもので、

 

 

 

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