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(2)研究開発の内容

分散剤の使用・In-Situ Burningの適用・生物学的浄化技術の利用等に係る効果の確認や環境や人の健康への影響など、このレポートの中でも取り上げた“Valdez事故”に際して提起された技術的に未解明の多くの問題が、MSRCの研究開発プログラムには組み込まれている。

研究開発プログラムは、応用エンジニアリング(Applied Engineering)部門・物理/エンジニアリング科学(Physical & Engineering Science)部門及び環境健康研究(Environmental)の部門から推進されている。

各部門毎の研究の焦点を以下に記載する。

 

<応用エンジニアリング部門>

本部門の焦点は、実際の封じ込め・クリーンアップ等の事故対応オペレーションに直結する様な化学的、工学的な対応機器類及び技術の開発、テスト、評価活動にある。本プログラムの目的は(1)石油クリーンアップの工学的、化学的方法の開発・改良、(2)最適の対応材料、技術の選定・利用を援助する方法の新規開発または向上である。

応用エンジニアリング部門が包含する7プロジェクト分野は、以下のとおり。

?タンカーからの石油流損の防止

?船舶用好適システム

?現場燃焼

?科学材料の開発

?回収システム

?海岸線への影響緩和

?石油の特質

 

<物理/エンジニアリング科学部門>

本部門は、石油流出に対応する者の需要に的確に対応する様な分野で(応用エンジニアリング部門よりも基礎的な)化学的調査を行う。その目標は(1)技術開発に必須とされる応用科学面での情報の提供、(2)研究開発部門内のプログラムの管理、検閲規準の開発、(3)流出対応の需要を満たす他分野の新規の科学的/技術的開発状況の提供にある。本部門の焦点は次の通りとなっている。

?石油流出非常事態のシステム分析

?工学的デザイン、分析

?物理的/化学的仮想事態モデルでの方法開発

?非機械的な沖合対応措置

?ベースラインリモート感応システム研究

?偵察統括研究

?海岸線の土壌/石油の反応

 

 

 

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