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1.2 第2段階

(1)概要

第2段階は実験室レベルの効果試験と毒性試験から構成される。効果試験は、shaker flasks(フラスコを使った実験)であり、?油分解微生物数の分析、?残留油の重量分析、?飽和画分、芳香族画分の減少率の測定を行う。?については、ヘキサンで残留油を抽出した後、GC/MSで油成分の量測を行う。

また、甲殻類動物(mysids)や魚(menidia)を使って、CBAの毒性試験が行われる(図1 参照)。

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(2)評価結果の一例

エクソン事件後、風化したアラスカ・ノーススロープ原油の生分解率を高めるバイオレメディエーション商品を探るため、ラボでの実験が行われた。1990年2月にUS-EPAは、バイオレメディエーション業界に対し、効果テストを行うためバイオレメディエーション商品を募り、10商品(生物製剤8種、栄養塩1種、分散剤1種)についてUS-EPAが試験を行った。海水はメキシコ湾ガルフブリーズ(フロリダ州)近辺の自然海水を用い、テストされた。

10商品のうち、5商品が生分解率を高めたが、芳香族の分解でも効果を見せたのは、2商品(どちらも微生物製剤)であった(テストした商品は、EPAとベンダーの合意により、どの商品がどの評価を得たかを明らかにしていない)。つまり、この場合は、微生物製剤の方が栄養塩よりも、芳香族の生分解率を促進する効果が高かったと言う結果が出ている。

 

 

 

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