イ. バイオレメディエーション製品のTier3テスト[4,5]
実験目的:Open waterと砂浜でのバイオレメディエーション・テストシステムの確立
実験機関:US-EPA
実験時期:91年
open-water(外洋)と海浜における油流出に対応するバイオレメディエーションの商業化を進めるため、商品の効果を査定するための標準的なテストを定めたプロトコールづくりが、US-EPAによって行われた。
市場にでているバイオレメディエーション商品(CBA)は、微生物製剤、栄養塩、酵素、分散剤などである。テスト評価には5段階評価のプロトコール[6]を用いた。
(注、5段階プロトコールの概略は、Tier 1では、製剤中の危険物質や、どのように作用するか、使用方法や使用量を、製造元による情報にもとづき検討し、Tier 2では、shake-flaskテストを行う。Tier 3では、open waterや、砂浜のフィールドでの状況をシミュレーションして、テストを行う。排水をモニターし、原油の炭化水素が洗い流される様子や、毒性を確かめる。Tier 4は、実際のフィールド実験で、実際に油を流したり、流出事故を利用して、CBAの浄化効果を確かめる)。
1991年6月、US-EPAの研究開発室がベンダーにバイオレメディエーション製品と使用方法に関する情報を募集した。応募された商品及び使用方法は、US-EPA支援のオープン海、海岸線、浜でのフィールドテストを受けることになった。
1991年10月、US-EPAのバイオレメディエーション行動委員会(BAC)の油流出バイオレメディエーション商品議定書開発パネルが、31商品の中から10商品を議定書の標準として、安全性と効果を評価する目的で選んだ。BAC内の小委員会に属するこのパネルでは、標準化のためのテスト方法を開発した。選ばれた商品は、以下の10種であった。
Alpha Biosea Process (Alpha Environmental)
Biolyte CX85 (Interbio)
Bioversal(Bio Versal USA)
DCBR5
Lockheed Product
Medina Soil Activator
Myscobac TX-20
Oil Spill Eater 2
Petrobac, Hydrobac
WST Bioblend H-JM
これを、Tier 3レベルで、効果と毒性をテストした。CBAの主成分は栄養塩