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5.2 試験の目的

 

より実海浜に近い条件下でのバイオレメディエーションの効果(油の分解度)と安全性(菌密度、窒素濃度)に関するデータを収集することを目的として、平成7〜8年度の予備試験結果を踏まえ、海浜模擬実験装置による試験を行った。

平成8年度に行ったカラム試験は海水を入れ替える排水型で実施したが、30日後の分解率は10%程度であった。そこで、海水を入れ替えない循環型での効果を確認するため、表5-2-1のような実験を計画した。

しかし、本試験に入る前に予備的な試験を行った結果、干満によって海水を入れ替える排水型の方が海水を入れ替えない循環型よりも油の分解率が高い(循環型の60日後の飽和画分の分解率は約20%、排水型では約50%。図5-2-1)ことが確認された。また、排水型の方がより実海浜に近いと考えられるため、排水型の試験を行うこととした。

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また、これまでの海浜模擬試験結果(排水型)から以下のような点が明らかとなっている。

?自然浄化(海水+原油)とバイオレメディエーション(海水+油+栄養塩)を比較すると、栄養塩の投入効果がある(図5-2-2)。

?栄養塩の他に原油分解菌を併せて投入した場合、最終的には原油分解菌の投入効果は小さい(図5-2-3)。

?画分分析結果(加熱風化原油の投入量;1000g)から、トータルの分解率(84日後)は以下のように推計できる(図5-2-5)。

・自然浄化:約0〜16%

・栄養塩の添加:約44%

・栄養塩及び原油分解菌の添加:約44%

 

以上のように排水型の自然浄化(コントロール;天然海水+油)の結果については、

 

 

 

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