【一定とするパラメータ - 標準条件 -】
・海水温度:20℃(日本近海の海水温度は2〜28℃程度であり、夏は15〜28℃、冬は2〜20℃である。日本海側・太平洋側でも海水温度は異なる)
・海水のpH:約8.0
・原油分解菌:
以下の試験には、三陸沿岸の底質から原油を炭素源として集積された、天然由来の原油分解菌を標準原油分解菌として使用する。本原油分解菌は、未同定の菌株を含めて約10株の菌から構成されているが、コロニー法による菌密度測定結果によれば、その内の4株が優占菌株であり、中でもAlcaligenes sp.と仮同定されている菌株が全体の原油分解活性の主体をなしていると判断されている。本原油分解菌は、過去3年間以上継代培養を続けており、安定した原油分解活性を示す。
具体的には、以下のような試験を行う。
?硝酸態(硝酸ナトリウム)、アンモニア態(塩化アンモニウム)、および有機態(尿素)を窒素源とした場合の施肥効果(窒素源の種類と濃度の変化)の比較を行う。
?有効溶存酸素が制限された条件での硝酸態(硝酸ナトリウム)および有機態(尿素)の窒素源としての効果の比較を行う。
ただし、栄養塩の投入方法は、一括投入である。
?上記?の試験において、栄養塩を間欠投入し、一括投入した場合との比較を行う。
?分解が進まなくなった時点で、分解可能な成分が無くなっているとも考えられ、原油を追加添加して分解率の確認を行う。
?初期原油濃度と分解率との関係を確認する。
?小型カラムを使用して、栄養塩を投入し、より自然条件に近い形での試験を行う。