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プロジェクトの最後に、各校を招いて先の基準に基づいた評価を行った。各校から9通ずつ評価のための個々の回答をとることで全体の合意を得た。一通は関与した教師全員が合意した回答、さらに各学年集団(各校とも計7通)からの回答、そして管理職集団からの回答が一通で、これは監督庁や父母代表と相談したものでもよいとされた。36通全部の回答が受領された。データの厳密な統計的分析は適当でないと考えられたので、行われなかった。勝手な基準のチェックリストを用いた自己報告がかなりあり、回答者は、与えられた基準全部を使おうとしないで、活動が、基準の与えられた特定の側面をどのように促進し奨励したかということについて感じたままを回答するように助言された。しかし、関与した各グループの回答全般を比較し、共通のパターンが生まれたかどうかを見ることは有効だということが期待された。

各グループは、自分達の学校がプロジェクトの七つの評価基準のそれぞれについて達成したと思うレベルを評価した。各基準についてそれぞれ5点満点で採点し、5点を優秀、1点を不出来とした。この調査からは非常に多くの個々の発見があったので、それらをすべてここで述べることはできない。これらの多くは、関与した特定の学校や人々にとって特に重要性を持つものだろうと思われる。プロジェクト期間の丸々6ヶ月に及んだ活動が一般に熱意を持って行われたことは、注目に値する。また、学校全体から生徒の高度の関与があった。回答の結果は、以下の図1、2および3に要約してある。回答者はまた、いずれの項目に対しても、個人的なコメントをすることが奨励された。

(ここに図を挿入)

以下に、最も有益な発見を要約する。

*全体的に、すべての学校のどのグループも、基準は効果的で満足のいくものだったと考えていた。話し合いで決められた当初の基準を大きく変えたいという希望はなかった。得点が最も低かったのは生徒からの回答だったが、それでも、関与した強い実感と、おそらくはプロセス全体を見る目と意識が高められたことを反映した得点とコメントになっていた。「結果がもっと確かなものになるように、もっと長く続けられればよかった」、「問題のいくつかをフォローアップするためにもっと技術的アドバイスと時間が必要だった」、「私達は、日常の重要な問題について、そして地球規模の問題に影響を与えるためには自分達の行動をどう変えたらいいのかについて、多くのことを学んだが、私達はまだやっとスタートしたに過ぎないと思う」などと言ったコメントが非常に多かった。

*一般的に、プロジェクトで取り上げられた知識的な要素を、時間割にある正規の教科の中で扱う話題に結び付けるのは困難だという感想が多かった。これは重大な欠点だとは受け止められておらず、活動の中で起こっていることを教師が把握していれば、時間割の教科の中で適宜取り上げる機会があると考えられていた。実際のところ、プロジェクトの活動で取り組んでいる話題を時間割の教科中に継続的に取り上げると、むしろ人口的で作為的な状況になってしまうと考えられていた。

*通常使用する商品やサービスのライフサイクル分析が導入されたところでは、関係者はこれが、活動をより広い環境問題に融合させ、地域の状況を出発点に国家的地球的な問題に目を向けるよい方法であることを発見した。彼らはここで、日常の事柄の適切な知識や経済的倫理的問題への貴重な導入につながる多くの有益な学習が行われたと感じたのである。ある教師は、活動のこれらの側面

 

 

 

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