が、ここで学ぶことができます。生徒達は時間割という組織上の足かせから解放されて、環境保護と自然保護に関する実際の経験を積むことができるのです。
今年の3月から、実践的な環境保護を目的とするもうひとつのモデル施設を、文部省は持つことになりましたが、これも又、私達の学校で良い評判を得ております。それは、ニーダーシュテッテン・プフィツィンゲンの学校農場です。農村地域省、郡、そして市との共同のもとに、教育的に役立つ農場がつくられたのです。総ての上級学校の生徒達は、ここに14日間宿泊し、いろいろな設備を利用することができます。年間を通していつでもこれができるのです。フライブルク市がこの点で同様の計画を始めているのは、喜ばしいことです。「ブライスガウ学校農場」のプロジェクトです。
生徒には、動物の世話や畑仕事に自分から手を貸すことが求められます。その背後にあるのは、アーデルスハイムにおけると同様の教育的コンセプトです。つまり、今日の生徒達はたいていの場合、間接的な、他人の手による経験の伝達に頼らざるを得ない状況にあります。従って、益々専門化され、複雑に、かつ理論的になり、言わば匿名のものになっていく生活の現実に対抗するものとして、私達の学校では、全体的な授業、もしくは教育の試みに、これまでよりも一層の重きを置かなければならないのです。このことは、「環境保護」や「農業」というテーマだけでなく、およそ一般について言えることです。
バーデン・ヴュルテンベルク
アーデルスハイムの
州立環境教育センター
州立教育センターのすぐ近くには、自分自身の観察、探求、実験によって調査を行う機会が、幾つもころがっています。
文部・スポーツ省
学校農場:乳搾りをする生徒のミヒァエル
私達は、生徒の知力と実践的な能力ばかりでなく、その心と感情にも訴えたいと思っております。知識の伝達の他に、一定の価値観や内面的な立場を、生徒達に会得させなければならないのです。知識に良心が加わらなければなりません。
1989年9月に、シュツットガルト=デーガーロッホに開かれた「森の家」についても、同じことが言えます。シュツットガルトの「森の家」の他にも、バーデン・ヴュルテンベルク州山林管理部によって設立された、林間学校用の寮が3つあります。しかし、このような特定の機関によらなくても、現場で管轄の営林署と申し合わせをし、「森林」という抽象的なカリキュラム内容を、生徒達にとって具体的に経験可能なものとすることが、どの学校にもできるようになっています。
バーデン・ヴュルテンベルク
農村地域・食糧・農林省
シュツットガルト山林管理部