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註4)KUF環境戦略の評価、セミナーの報告。テレマルク研究1993年

 

環境と開発のための戦略を作成するために、目下、国際的な作業が進められている。1992年6月にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連の環境会議5)では、開発途上国の債務問題、地球気象問題、森林管理、生物学的多様性の保存などの重要な環境問題につき拘束的な国際協定を締結することが目的とされた。この会議では環境作業のための行動計画「Agenda 21」が採択された。この点については第36章「教育」として独立の章が設けられている。また、すべての国に対して、1995年までに国内での環境教育に関する行動計画を作成するように勧告されている。

註5)政府報告・13(1992-93)「環境と開発に関する国連のリオデジャネイロ会議」

 

第2章 義務と手段

 

公式ドキュメント

 

ノルウェーの環境論戦略は、永続的な発展の基礎を形成するのに役立つ訓練を行うために、教育システムが作成した公式ドキュメントに基づいている。付録4を参照のこと。

「環境と開発のための世界委員会」が発表した報告には、教師の役割が下記のごとく記述されている。

「しかし、我々のメッセージは、なによりもまず、或る種の人々、すなわち、その福祉の充実が環境保全と自然開発のための政治の最終的な目標とされている人々に向けられている。そして、当世界委員会は、環境保全の重要性を青少年に向けて訴えたい。この報告のメッセージを青少年に伝える上で、教師は決定的な役割を果たすであろう」

政府報告・46「環境と開発」(1988-89)で、政府は下記のような上位目標を設定している。

「将来発生する環境と開発に関する諸問題について生徒や学生が自分たちの態度をはっきりさせ、それらを解決できるだけの知識、能力、技術を与える教育を実現することにある」

政府報告・4(1992-93)「1994〜97の期間における長期プログラム」には下記のごとく述べられている。

「訓練と知識は個人の成長と密接に関係しているだけではなく、社会の発展をコントロールする可能性とも深く結びついている。生活環境を守り、永続的な発展を確保するためには、我々は自然とそれに対する人間の影響についてもっと広範囲で総合的な知識を持たねばならない」

政府は、この分野においてわが国の教育システムがチャレンジせねばならない問題点を指摘している。

基礎学校、上級教育課程、成人訓練課程のための授業計画の一般論の部分には、政府の長期計画と政府報告・46に示されたチャレンジすべき問題について、下記のように述べられている。

「これ(環境訓練)は、民主主義、国としてのアイデンティティ、および国際的な意識を促進するも

 

 

 

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