と。それにより、問題に常に正しく対処できるようにする。
以上は、ノルウェーの環境教育の基礎となっている目標および部分目標でもある。
トゥビリシでは、環境教育の特徴を説明した宣言が満場一致で採択された。1987年のモスクワで開催された専門家会議では、国連の環境教育プログラムが見直された3)。世界の多くの地域では真剣な努力が重ねられているが、国際会議で定められた目標や原則に基づいた教育を確立するのに成功した国は、残念ながらまだ見当たらない。
註3)UNEP-UNESCO Congress Environmental Education and Training、モスクワ 1987
何が達成されたか。90年代に対するチャレンジ
環境訓練を行う場合、学校としても知識、教育方法および教育組織の面で一定の要件を満たす必要がある。また、環境教育は、学校内部での協力および学校と学校外の関係機関との協力について、一定の要件が備わっていることを前提とする。すなわち、学校生活が現在と少し違った方法で組織されねばならない。当然のことながら、この教育方法の変更は新しいチャレンジを必要とし、新しい問題を提起することになる。しかし、その反面、環境教育は学校での教育の質を向上させるというよい結果をもたらすことが多い。
環境教育は、Reform 94およびReform 97というふたつの学校改革の場合と同じ知識観に基づいており、それは基礎学校、上級教育課程(高校)および成人訓練課程のための新しい全般的計画に反映されている。それには、生徒は環境に発生する色々な現象について説明できるだけではなく、その因果関係を見分け、関連知識を適用するコンピテンスを開発する基礎となる幅広い知識を身につけねばならぬとされている。
この教育システムの主たる狙いは、将来発生する環境と開発に関する諸問題について生徒や学生が自分たちの態度をはっきりさせ、それらを解決できるだけの知識、能力、技術を与える教育を実現することにある。
これまでは、環境訓練がどれほどなされるか、その訓練はどのような品質のものかを明らかにすることに重点が置かれていた。北欧での作業およびその他の国際的作業について、これまで時々調査が行われたが、その結果、充実した環境教育を生徒に施しているのはこの問題に特に熱心な教師だけであることが判明している。また、環境教育の特徴を明らかにするために、一連のFOU(研究開発)プロジェクトが実施された。その結果、学校としては恒久的なベースで環境訓練をすることは困難であるとの結論を下した者がいる。
1993年1月にKUFはテレマルク地方のベーで評価セミナーを開催したが、そのセミナーでは、学校が環境訓練の面でどのような問題を抱えているのか、また、国連の設定した目標に基づく「環境と開発の教育」を実施するのに学校をどのように変えるべきかが論じられた。そこで明らかにされた問題分野は、この報告書4)の第3章の部分目標の選択の基準となっており、今後、我々がチャレンジすべき方向と実施すべき措置を示唆している。