D)との密接な協力のもとに最終的な戦略が作成された。
この戦略には、目標、状況説明、チャレンジ目標、措置(対策)分野、責任分担などが含まれている。措置については、KUFの活動計画、SU-offices(中央教育局の地方支部)の活動計画、中央教材センター計画および中央教師訓練セミナー計画でも説明されている。その他にも、KUFは、省の年間予算案、年次計画説明書、外部機関への通知や通達、学校の教育内容報告に関する要件報告においても、環境教育の戦略について説明している。KUFは、実施する措置を年次計画で具体的に定める際に、環境省が環境政策につき定めた優先順位にも配慮して決定している。いずれにしても、環境教育の戦略は、コミューン(地方自治体)の作成する各種の計画や学校の活動計画に反映されねばならない。本報告においては、<環境論>は<環境および発展に関する教育/訓練>と同じ意味で使われていることを断っておく。戦略は、国会報告、意図決定、意図説明、評価報告および授業計画に基づいている。
教会・教育・研究省、1995年3月
トロン・フェーヴォッレン/次官
第1章 環境教育とは何か
ノルウェーにおける環境教育の仕事および国際的な環境教育作業
自然と環境の保護は、1971年以降、基礎学校の必須科目とされており、国会は1974年に上級教育課程(訳註:高校)に関する新しい序文を採択した。その第2章には次のように述べられている。
「この訓練は、学生たちのエコロジーに関する理解を深め、我々も国際的にも連帯責任を負っていることを学生たちに知らせるものでなければならない」
これにより、環境訓練は上級教育課程に関する序文に基づくものとなった。
教育研究所が主宰した大規模な研究プロジェクト「基礎学校での環境論」は1971年にスタートし、1977年に終了した。このプロジェクトの大切な産物は、基礎学校の1学年〜6学年を対象とする76種類のテーマ教科書が作成されたことである。これらの教科書は、それぞれの環境テーマについて教える場合、どのように教えるべきかが示されている。1974年には、このノルウェーの環境論プロジェクトを基礎にして作成された北欧環境論プログラムが発足した。このプログラムでは、基礎学校の最上級段階(訳註:日本の中学課程に相当)に関する北欧圏共通のテーマ教科書が15種類も作成された。1979年〜81年の期間に北欧では上級教育課程のための環境教育の研究が行われた。その結果、上級教育課程で使用するテーマ教科書が5種類作成された。
ノルウェーでは、環境訓練については、KUFの下にある下記の教育専門家委員会、すなわち、基礎学校については基礎学校委員会(GSR)が、上級教育課程については上級教育委員会(RVO)が、それぞれ責任を負っていた。GSRは1977年に基礎学校での環境訓練を担任するフルタイム