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した。学習のため学校が選んだ「利害の衝突」は、学校のグラウンドの丸石の中の青銅器時代の石の彫刻だった。子供達は彫刻にぶつかり、衝突の主演者となった!各クラスが、彫刻の異なる姿を調べ、劇場、音楽インタビュー、子供の態度についてのアンケート、ビデオ撮影などの方法を使った。考古学者がプロジェクトに協力し、最終発表で文化遺産の保護を手伝ったことに対し生徒達に祝辞を呈した。

 

1994年、Gjerpen学校の教師達はプロジェクトの継続を決めたが、別のトピックについてであった:学校の近くに自然の戸外レクレーションエリアを作ること。

 

Gjerpen小学校にはまた、MUVINで活躍した自閉症の子供達の学部がある。抽象的なレベルであるため、「利害の衝突」はこのグループにとって適切なトピックではなかった。教師は、自然の中の活動を通して生徒のダイナミック性の開発を重視した。ゲーム、活動、日誌、コンピュータプログラムを使って計画した規則的な自然散歩が、自然環境での生徒の自然理解、自信、能力を開発するために採用された。このプログラムの成果は、参加した生徒達にとって極めて決定的で、方式は現在さらに開発されつつある。

 

Gjerpen下級中学校は複雑で賛否両論のある利害の衝突を学習に選んだ:近所の牧場地、農地、鳥類保護の湿地帯を通って小道「グリーン回廊」を建造した結果についての調査である。自治体プランニング課、他の地方達絡者の協力を得、学校全体で地域の資源地図を作成、小道の開発による肯定的否定的影響を考えた。活動の多くが地域社会で行われ、現場学習、インタビュー、組織や役所への通信、アンケートなどを含んだ。プロジェクトはメディアで広く報道された。活動は、自治体プランニング課のさらなる問題考察の基礎を提供するだろう。

現在、4校全部が、MUVINで始められた活動を通常教育の一部として続けている。

 

地方討論と地方政治の中の学校:LARVIKの下級中学校と中学校

ノルウェーの南部沿岸の町Larvikには重要な採石産業がある。1993年、LarvikがMUVINプロジェクトに参加したとき、Tanum下級中学校とLarvik上級中学校は、「利害の衝突」プロジェクトとしてこの産業を選んだ。Larvikの自治体教育局とプロジェクト運営委員会は、プロジェクトにあまり積極的に参加せず、2つの学校のあいだの協力はなかった。

 

採石産業は地元産業と雇用にとって重要であるが、水を汚染し動植物界に影響を及ぼす。これらの学校プロジェクトは、環境対立の政治的社会的様相、およびそのような対立を民主的に解決する町のプランニングプロセスと意志決定プロセスについて、学校がどのように学習できるかを示している。

 

 

 

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